
ゲキXシネ『ZIPANG PUNK~五右衛門 ロックⅢ』を見てきました。
(´・ω・`)ネタバレがあります(´・ω・`)
五右衛門ロックシリーズの3作目。
記録的な動員となり、プラチナチケットと化していた舞台だけに、こうして映画館で見られることはうれしい。 セルDVDも出ると思いますが、やはり大音量・大画面で見ることができるのは貴重です。 映像技術も飛躍的に進んでいるので、汗の一粒一粒まで見える高画質、いろんな台詞がクリアに聞こえる高音質、生演奏舞台ならではの迫力を伝えるサラウンド技術など、臨場感あふれる舞台が体感できるのは映画館ならでは。 このド迫力な舞台を自宅のテレビで見るとなると、やはりご近所が気になるので音量を絞らざるを得ない(笑)。
しかし、ゲキシネ企画もかなり回を重ねてきましたが、今回はちょっと編集に手を入れすぎでは・・・と思いました。 CGが多用されていましたが、それがゲキシネ版の特徴とはいえ、舞台ならではの工夫をそのまま見たかったなぁ。。。(特に最後、五右衛門たちが船に乗る場面での海の荒波表現なんかは、舞台の布と風を用いた演出はわざわざCGで波を付け足す必要はなかたのでは・・・など) また、ミュージカル場面でテロップや効果アニメーションが追加されていて盛り上げていましたが、あれはテレビCMだけの演出家と思っていたら、本編でもそのままだったので驚きました。 まぁ自分が演劇好きゆえの意見ですが、映画ファンから見るとまた別の意見だったりするのかなと思いますが。
五右衛門ロックシリーズはどれもド派手で豪華で下品で(笑)、これぞエンターテイメント!!といった感じで大好きです。 新感線らしさ炸裂というか。 ゲストも実力派ばかりの豪華なメンツで、また劇団員も安定した素晴らしいエンタメっぷりで、そして勧善懲悪のストーリーとスペクタクルなラスト。 高尚な作品やいろいろと考えさせられる作品も大好きなのですが、頭空っぽにして心から笑って「あ~あ楽しかった!」と大満足で劇場を去れるお芝居も、日頃のストレス発散にぴったり。
石川五右衛門の古田新太。 超~格好いいです♪ 「五右衛門ロック」シリーズにおける石川五右衛門は、宝塚のトップスター的というか、主役として真ん中にどーーーんと立っていて見せ場やアクの強い演技は周りの人たちが必死に汗をかきながら演じるという構図で、いい意味でしどころのない役、言い換えれば何もしなくても主役然としていられる華やかさや存在感が必要な役だと思います。 周りの人たちの演技を「受け」る役というか。 難しい役回りだけど、これほど座長らしい役もないというか、演出や脚本も古田さんに全幅の信頼があるからこそ預けられる役なのではないかなと思いました。
白波五人男の稲瀬川勢揃いのような主要人物4人の口上の場面での格好良さは格別。 古田さんは本当に歌舞伎ばりのにらみもきかせ、見事な決めっぷりにおもわず掛け声や拍手をしそうになりました。えぇ映画館だったのでしませんでしたが。 何度もある殺陣のシーンも圧巻。 テレビでの小太りな変なおじさん的古田さんしか知らない人はもったいない(笑)
明智心九郎の三浦春馬。 正直、こんなに歌って踊れるとは思っていませんでした。 芝居がうまいのはテレビドラマや映画でわかっていましたが。 歌って踊れて芝居ができて、華があって動員力もある(笑)、いつかバリバリのミュージカルの主演とか見てみたいなぁ~ 豊臣時代が舞台で名前が「明智」というと真っ先に明智光秀を思い出していましたが、この明智は「明智小五郎」の明智だったのね~(いや、最終的には光秀路線も合っているのですが) ゲキシネでアップで見ると、目線や表情で意外と細かく演技をしていて、若いのに考えて役作りしていてさすがだなぁと。 こういうのはとても好感持てます。 笑顔でキレ者の裏ではいろいろ企んでいたり、まっすぐゆえに暴走したり裏切られたり、いろいろな表情がある心九郎役はやりがいがあっただろうなぁ~と。 舞台でも映像でも主役張れる俳優というと藤原竜也や小栗旬がすぐ思い浮かびますが、彼らが30代に入ったことを思うと次世代として名乗りを上げてほしいなぁ~
猫の目お銀の蒼井優。 彼女も意外と歌がうまくて驚きました。 子どものころバレエを習っていたことは有名ですが、歌いながらダンスをするのはまた別の才能ですからね~相当努力したんだと思いますが、それでも素晴らしい。 何より声がきれいでよく通るので、舞台向きですね。 お銀のようなコケティッシュでツンデレな役はいかにも彼女への当て書きという感じですが、その役割を最大限生かして演じていたと思います。 彼女は舞台女優としていろいろと活躍されていますが、今後はミュージカルのオファーもくるのではないでしょうか。
シャルルの浦井健治。 あぁ東宝のプリンスになんてことをさせるのだろう・・・(笑) 明智心九郎の裏があるキラキラ笑顔に対し、シャルルのアホゆえの本物のキラキラ笑顔(笑) ケツクセーみたいな小学生男子並みの歌詞(いや、確かにフランス語っぽい語感の言葉だけどもよーー)を、センターで朗々と歌い上げる、壮大な華の無駄遣い。 しかしミュージカル仕込みの本格的な歌唱力は群を抜いていて、役柄の「こいつは裏切ったりしないだろうな・・・」という本物のオバカゆえの安心感と、本物のミュージカルスターゆえの歌の安定感がマッチして、陰謀渦巻く劇中の一服の清涼剤となっていました。
春来尼の高橋由美子。 春来尼が事実上のヒロインでしたな。 劇中でも年齢不詳の化け物扱い(笑)でしたが、実際の高橋さんも「南くんの恋人」の頃から変わらない安定した愛らしさのままでうらやましい限り・・・ 八百比丘尼を想い起こさせる春来尼ですが、彼女のキャラクターにピッタリでした。
前田慶次郎の橋本じゅん。 「花の慶次郎」的な劇画調の暑苦しさ!!さすがです!! あの立派な白馬も「花の慶次郎」リスペクトでしょうか(笑) 五右衛門と慶次郎の熱い友情と信頼関係は、古田さんと橋本さんという素顔の本人たちもちょっと匂わせていて、なかなか感動的でした。 しかし出てくるだけでこれほど客席を沸かせる存在感ってなんなのでしょう(笑)
蜂ヶ屋善兵衛の村井國夫。 ロングコートのような服装といい、なんとなくジャベールを思い出しました(笑) 「レ・ミゼラブル」の舞台では何度か村井さんのジャベールを拝見していたので懐かしいなぁ~と思いました。 新感線は初めての登場とのことですが、そんなこと全然思わせないなじみっぷり。 新感線と相性が合うんでしょうね~ 悪役ですが、自分にとっての正義=商売という、正義を全うする為なら国をも売るという徹底した信念に基づいた行動は、ある意味ジャベール的でありました。
豊臣秀吉の麿赤兒。 圧倒的な存在感。 秀吉の最晩年の不気味さ、狂気、妄執のようなものを見事に表現していて、天下人として畏怖される「怪物」感が素晴らしかったです。 晩年の秀吉は様々な名優が演じていますが、なんだか決定版を見せられたという感じがしました。
その他、劇団新感線の面々の安定した素晴らしさ。 今回はアンサンブルも良かったですね~ パンクロックにのって歌い踊るド派手な世界観。 映画ながら、見終わった後は本物の舞台を見たような心地よい疲労感がありました。
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