『アーティスト』
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カンヌ映画祭パルムドック受賞作。
アンド第84回アカデミー賞作品賞他受賞作。
受賞からちょっと時間が経っているため、ちょっと話題性という点では不利でしたが、個性的で面白い映画でした。
ネタバレの可能性があります!![]()
サイレント映画ということは知っていたので、これは上映中静かなときにお腹がなっては大変・・・と思い、軽く食事をして映画館に向かいましたが、あまりその必要はありませんでした・・・今後行かれる方へのご報告です(笑)
サイレントとはいえ音楽がほぼずっとバックで鳴っているので。
しかしサイレント映画というのは、俳優の大げさすぎるくらいの演技力が必要ですな。
白黒のため、女性たちはメイクもかなり濃い目。
そういうサイレントの世界からトーキーへの移行って、俳優にとっては本当に大変だったのでしょう。
実際に切り替えが上手くいかず落ちぶれていった俳優も多いみたいですし。
ここ10年くらいも、フィルムからデジタルへの移行でいろいろ大変だ~という話は聴きますが、それ以上の青天の霹靂だったに違いない。
サイレントというだけでなく、白黒で、正方形に近い画面アスペクト比だったりと、いろいろこだわっていてクラシックな雰囲気がよく出ていました。
もちろん全編サイレントというわけではなく、所々に生活音や会話も入っていたりして、その辺は現代の映画だなぁと。
軽快な音楽の合間に、突然ゴトっとコップをテーブルに置く音がしたときはビビりました。
そういうメリハリはしっかり計算されていて上手いです。
ストーリーもとてもわかりやすく、妙なエロシーンもないので学生や子どもたちでも安心して見せることができると思います。
っていうか、今の情報過多の中の子どもたちが、ほとんど台詞のないこの映画でどう想像力を働かせて楽しむことができるか、興味がありますな。
とくに映画会社の事務所階段で主人公ヴァレンティンとヒロイン・ペピーが逢うところなど秀逸。
大勢の人に囲まれて階段を駆け上がっていくペピーと、会社と決別し一人階段を下りていくヴァレンティンなどは、今後の二人の展開が暗示されているし、言葉での表現が制限されている分そういう演出が随所に散りばめられていてそういうのを「感じる」楽しみがありました。
しかし、主人公を演じたジャン・デュジャルダン、実年齢が30代というのに驚愕![]()
でもラストのアステアばりのダンスも含め、本当に芸達者な役者さんでした。
ペピー役のベレニス・ベジョは逆に30代半ばとは思えないくらいキュートでした。
派手なつくりの顔や華やかな雰囲気は、まさにトーキー時代の幕開けを支えた銀幕スター然としていて、とっても好感が持てました。
そして、なんといってもこの映画で素晴らしい演技を見せたのが、アギー君(犬)。
さすがカンヌのパルムドッグ。(←こんな賞あるの初めて知ったぜ・・・)
公式HPのキャスト紹介を見ると、かなりのベテラン売れっ子のようです。
全力の演技には、なんども涙を誘われました。
辛い場面も多いですが、観終わった後はほっこりと幸せな気分になれる作品だと思います。ネタバレになりますが、最後のMGMミュージカルばりのダンスシーンは本当に良かった!!なんかラストでガーーーーーっと盛り上がって終わるのはいいっすね。スカッとします。
↑に書いた通り、家族連れでも付き合い始めのカップルでも全然気まずい思い(笑)をしない映画だと思います。映画の後は「あのシーンはこういう意味じゃないか」など、いろんな解釈談義もできそうだし。まぁ、私は一人で観にいきましたが!!
アカデミー賞のお陰でシネコンや大ハコの映画館で上映されていますが、こういう映画は本来は単館系、アート系の映画館向きなんじゃないかと思います。
でもまぁいい作品なので、いろんな方に見ていただきたいなと思いました。
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