『プリンセス トヨトミ』
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会計検査院の調査官、松平、鳥居、ゲーンズブールの3人は、出張先の大阪で「OJO」という組織を検査することになる。一見どこにでもある財団法人のようだが、「鬼の松平」と異名を取る程の切れ者である松平は「OJO」に不信感を持つ。再び「OJO」に乗り込んだ松平は、そこで空堀商店街のお好み焼き屋「太閤」の主人・真田により隠し扉の先の長い地下通路を通り、「大阪国議事堂」なる場所に案内され、そこで信じ難い話を聞かされる。
ネタバレがあります。ご注意下さい。![]()
万城目作品はどれも大好きで、映像化された作品も皆観ているのですが、今回は万城目作品にしては硬派な社会派???、大阪の抱える大いなる謎を暴いています(嘘)。
数年前フジテレビで放送された連続ドラマ「鹿男あをによし」がすごーーーーーく好きだったのですが、その作品の出演者もカメオ的に登場していて、それを探すのも愉しみかもしれません。
玉木宏は2シーンほど登場しています♪
あと、南部先生も南部先生役で一瞬登場。これは原作の通りなんだけど、あまりに短くてよくわからず。。。
鹿男の時にはオープニングのナレーションを担当していた中井貴一が、今回は大阪国総理大臣として登場しています。
原作と比べるのはナンセンスですが、大きな設定変更がいくつかあって結構別物になっていました。
鳥居と旭の性別が逆転しているのはもちろんですが、松平の父親の設定が大幅に変わったため、松平のキャラクターが大きく変わったような。
高度経済成長を支えた世代の松平父親は、原作通り家庭をかえりみない猛烈仕事人間の方が多くの日本人(の父親像)に当てはまる設定な気がするのですが、映画ではいかにも大阪のおっちゃんなイメージ優先だったのでしょうか?まぁダメ親父が実は大阪国の存続という重大任務を背負った運命の男だったというギャップは面白いと思いましたが。。。
鳥居と旭の性別をひっくり返したのは、旭が女性ということがクライマックスの重大ポイントになる原作とはなにか違ったすごい設定がくるのか???と期待していたのですが、こちらもたいした理由は見当たらず、あまり性別逆転の妙味というのが感じられなかったのは残念。
まぁ、綾瀬はるかのキャラクターにあわせた設定&会計検査院トリオの一角に岡田将生を入れたかったがためなのかなぁと思わざるを得ない。
確かに原作通りだと、旭に綾瀬はるかはまぁアリだけど、鳥居はドランクドラゴンの塚地以外ありえないからなぁ。。。
結果的に、綾瀬はるかも岡田将生も個人的に好きな俳優なので、楽しめましたが。
綾瀬はるかの鳥居、事実上当て書きみたいなものだけあって、彼女のキャラクターにとても良く合っていました。
スーツ姿もきりっとしていて格好いいし、全停止した大阪を走り回るときの「暴れ乳」は女性の自分から見ても「おぉぉっ!」って思うくらい(笑)。
あの透明感はうらやましいなぁ~。
岡田将生の旭ゲーンズブール、冒頭の新幹線シーンでの鳥居との掛け合いが面白かった(笑)。この人はキレイなだけじゃなく、芝居も上手いので安心してみていられます。
しかし岡田将生、以前も日テレの連ドラで会計検査院の役をしていたような気がしますが(篠原涼子が主役だったヤツ)、まだ21歳なのにエリート公務員の役が続きますな。
『告白』『悪人』と話題作に出演し、なんか壊れた若者役が定番になってきましたが、今回のような冷酷なエリートはちょっと若すぎなような・・・でも、彼のチャームポイント??の「怖い笑顔」が、旭の何考えているのかわからない雰囲気を上手いこと引き出していました。
しかし、旭は秀吉の実妹で家康に嫁いだ旭姫から取った名前だと思いますが、もしかしたら旭はトヨトミの末裔に関わりのある血筋ていう裏設定なのかなぁ?と今回の映画を観ていて思いました。大阪国への異様な執着心や、最後に茶子に話しかける内容などを考えると、なんとなくトヨトミ一族に対する屈折した想いがあるような。
茶子役の子、すごい目力とミステリアスな雰囲気で、宿命を背負った茶子にぴったりでした。柴崎コウや栗山千明系の女優になりそう。
大輔は原作読んだ時点ではおデブ&ブサイクな子を想定していましたが、映画ではほっそりとしたかわいい系の容姿で、普通にセーラー服が似合っていたのには笑いました。D-BOYSとかにいそうな雰囲気。
二人とも、人気が出れば嬉しいなぁ。
物語の中心人物である松平と真田役の堤真一と中井貴一、この二人は本来なら配役を反対にしたほうがしっくりきそうですが(ネイティブ関西弁話せる堤と、融通利かないエリート役が似合いそうな中井ということで)、あえて逆だったのも面白いなぁと思いました。
この二人の演技に関しては文句なしですな。
アイス大好きの松平、やたらとアイス食べているシーンはあるのに、その説明があまりなかったのはもったいないなぁ~と思いました。
糖分を取ることによって頭の回転が速くなるとか、幼い頃の父親との絆とか、なにかその辺に絡めればいいのに・・・と思いましたが、もしかしたら見落としているだけかもしれません。
なんかごちゃごちゃ書きましたが、赤く染まる大阪城や全停止した大阪市街地の映像はとっても良かったし、「父子の絆」や「国とは、国民とは」というテーマには大いに感動しました。
ケルティックウーマンの歌うエンディングテーマはじめ、音楽も良かったです。
エンディングテーマはアジア的な壮大な響きがとても気に入りました。歌おうとすると、なぜかNHKの歴史秘話ヒストリアのテーマソングになってしまいますが。
「鹿男」も音楽が好きだったので、どうもこういう傾向の音楽が個人的に好きなようです。
鳥居が幼い頃に見たという富士山の十字架と松平が帰りの新幹線から見た風景、なんだか続編でもありそうな雰囲気がしましたが、小説のほうがとりあえず関西をしらみつぶしにやっつけているみたいなので、富士山まで到達するのはもう少し先になりそうですね・・・
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