『ぐるりのこと。』
真面目で几帳面な性格の妻翔子と、女好きでアバウトな性格の夫カナオ。フラフラしていたカナオはひょんなことから法廷画家をすることになり、同じ頃翔子は妊娠が判明した。平凡ながらもちゃんとした家庭を築こうと歩みだした二人は、突然不幸な出来事に襲われる。子どもを失い、次第に精神を蝕んでいく翔子。うつ病になってしまった妻に、夫はただ寄り添うことしかできないが・・・
ネタバレに御注意ください![]()
アンコール上映で観てきました。
法廷画家であるカナオの目を通して、90年代にあったさまざまな事件の裁判を見ることになります。
子どもを殺してしまったと自分を責めて壊れていく翔子と、身勝手な理由で人を殺し反省もせず自己弁護を繰り返す被告たちの対比が見ていてキツいです。
平凡とはいい難い家庭に育った翔子とカナオが、不器用ながらも自分たちなりの家庭を築こうとする姿には心を動かされました。
「ちゃんとしたかった」という翔子、定職のある夫とかわいい子どもというごく普通の家庭にしたかったんでしょうね。でも本当に幸せな家族とは、お互い信じあい支えあえる相手がいることなんだなぁ~なんて思いました。
翔子役の主演・木村多江の芝居に終始圧倒されました。
うつ病にかかり激昂するシーンはもちろん、真面目で几帳面な翔子像の表現や、終盤の穏やかな表情なども印象に残りました。
今までは脇で輝く女優さんだと思っていましたが、芯も取れる役者だと判り、今後の出演作が楽しみです。
リリー・フランキーは芝居なんだか素なんだかわからないくらい(笑)自然なお芝居。
のほほんとしたいい加減な男なんだけど、不器用ながらも妻に寄り添おうとするカナオはいい奴だなぁ・・・うつ病で苦しむ妻と別居したり親に頼ったりせず、ちゃんと向き合おうとする姿は感動的でした。
翔子とカナオの周囲の人(=ぐるりのこと)は、それぞれ何かを抱えていたり、常識ハズレだったりと、一風変った人たちばかり。だけど、みんなそれぞれ影響しあい関わりあいながら、普通に生きている。人は一人で生きていくことはできないんだなぁ~なんて、ひとりもんの私はちょっと自己反省する映画でした。。。
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