『ヤング@ハート』
マサチューセッツ州、ノーサンプトンにあるロック・コーラスグループ「ヤング@ハート」。平均年齢80歳、最高齢93歳のおじいちゃん・おばあちゃん達の持ち歌は、ジミヘンやボブ・ディランなどのロックやR&Bの難曲の数々。地元でのライブや慰問活動、果ては世界ツアーまでやってしまうファンキーな彼らのドキュメンタリー。
ネタバレに御注意ください![]()
「命をかけて歌う」
ともすれば陳腐に聞こえるこの言葉をリアルに感じさせてくれるロックグループ「ヤング@ハート」![]()
歩くこともままならなかったり、酸素吸入器を手放せない生活だったり、老人ホームで余生を送っていたり。
そんな「普通の」おじいちゃん、おばあちゃんたちが、歌にかけるこの情熱!!
とにかく、感動せずにはいられない作品でした~。
地元のライブに向けてのレッスンの始まり。
楽譜を配られてももちろん初見で歌えるわけもなく、バンドの刻むビートに耳をふさぐ人も・・・そんな中で指揮者のボブさんは指導を始めるわけですが、その指導の厳しいことといったら![]()
お年寄りにこんなにキツいこと言っていいんかい??と最初は引いていたのですが、次第にそんなことは思わなくなります。
それは、彼らが「プロフェッショナル」だから。
お客さんからお金を取り、歌を披露することはプロフェッショナルであり、仕事である。
最高な舞台にしたいから、厳しい指導にもついていき、体がしんどくても頑張ろうとする。
「ヤング@ハート」は老後の娯楽でもなく暇つぶしでもなく、命をかけてやりとげるんだというプロ根性を見せられたように思います。
それは刑務所への慰問の場面でも。
仲間の一人が亡くなったとの報告を移動バスの中で聞かされるメンバー、みんな悲しみにくれながらも予定通り慰問へ向かいます。
最初はなんとなく見ていた受刑者や看守たちも次第にひきつけられていき、涙を流すシーンにはもらい泣きせずにいられませんでした。
受刑者たちが何を思い泣いているのか・・・それはわかりませんが、ヤング@ハートの命をかけた歌になにか感じたんではないでしょうか?
ライブでフレッドさんが歌う「Fix You」。
静かだが力強いバラードを歌い上げるフレッドさんの傍らに酸素吸入器が。
楽曲のリズムに反してプシュープシューと音を立てるのですが、その音すらも「生きているぞ!」というメッセージに聞こえます。
うちの祖母は、年を取ることを「年を拾う」と言っていました。
子どもの頃はなんとも思っていませんでしたが、かなり年を拾い続けてしまった今では、なんかいい言葉だなぁ~と思います。
「ヤング@ハート」のメンバーも、ステキな年をいっぱい拾ってきたんだろうなぁ。
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