« W杯アジア3次予選日本xタイ@テレビ観戦 | トップページ | 『転々』 »

2008年2月10日 (日)

『ラスト、コーション』

『ラスト、コーション』

日本軍占領下の中国。女子大生のワン・チアチー(タン・ウェイ)は、同じ大学の演劇青年クァン・ユイミン(ワン・リーホン)の影響で学生の抗日運動に参加する。傀儡政権の大物イー(トニー・レオン)暗殺を計画するクァンたちは、イーにハニートラップをかけるためチアチーを貿易商の妻マイ夫人に仕立て上げる。多大な犠牲を払いながら、チアチーはイーに近づくが・・・

トニー・レオン目当てで観にいったこの作品ですが、トニーはもちろん、新進女優のタン・ウェイ、華流スターのワン・リーホンそれぞれが本当~に素晴らしい演技で引き込まれました。。。

チアチーを演じるタン・ウェイ、ちょっと酒井美紀似の清楚な顔立ちと身長172センチというモデル体型が魅力的でしたが、それ以上に表情のつけ方や演技のメリハリが素晴らしかったなぁと思います。
田舎から出てきたばかりの素朴なイモ姉ちゃん→なんとなく参加してしまった抗日運動でスパイをすることになり、お金持ちのマダムを"演じる"ことになる→スパイ作戦失敗により深く傷つき、無気力なまま学生を続ける→今度は本物の抗日組織に引きずり込まれ、再び女スパイとしてイーの懐に深くもぐりこむ→イーとの情愛におぼれ始める・・・といったチアチーの激動の人生を見事に演じ分けていたと思います。
というより、この映画の中で彼女も女優として成長したんだろうなぁ。

「ひろしさん」ことワン・リーホン(王力宏)も、理想に燃えそれゆえに大人達に利用され傷つく青年の役がぴったりで驚きました~。こんなにお芝居できる人だったんですね。
っていうか、こんなに濃い顔だったっけ?台湾のABC(アメリカ生まれ台湾育ち?のアイドル??)スターっていうイメージが強く、軽めでさわやかな印象だったんで、今回のようにピッチリ七三分けでキラキラでかい目を輝かせているのにはちょっとビックリ・・・
書くとネタバレになりそうなので詳しくかけませんが、彼の最後のシーンのほほえみにはグッときましたね~。チアチーを巻き込んでしまった懺悔の気持ちとと彼女への屈折した愛情、それから国に殉じる誇りなどなどなどなど・・・いろんな感情がないまぜになった微笑だったように感じました。
あと、トニー・レオンに微妙に顔が似ているんですよね~。いつか別の映画か何かで、トニー・レオンと兄弟役とか、彼の青年期とか、やってほしいものです。

そしてトニー・レオン。
仕事モードのイーの時の歩き方がすごかった。歩き方ひとつで戦時中という時代背景や常に命を狙われている危機感、仕事に関しての有能さと冷徹さなどが感じられました。
一方で、終盤宝石店で見せる愛情深いまなざし、チアチーが反発しながらも惹かれる気持ちがよ~~く分かります。
つくづく素敵なオッサン俳優トニー・レオン。

この映画、R18ってことでまぁ過激な性描写が話題にもなっていますが、それほどすごいか?っていうより、トニー・レオンもタン・ウェイもなんか鍛えられた体でアクロバティックなことやっているから、なんかの競技というかスポーツの一種というか、アレグリアというか・・・(笑)

R18になるのはまぁ仕方ないとしても、この作品はできれば大学生とか若い子にもしっかり見て欲しい作品だなぁと思ったわけです。
ヒロインが大学生で過剰移入できるだろうってこともあるし、ごく普通の女の子が時代の波に巻き込まれ、命をも犠牲にすることを要求される戦争の悲惨さ、「忠誠心」という美しい言葉を悪用するずるい大人達、そういうものを感じて欲しいなあと。

実際の戦闘シーンもないのに戦争の恐ろしさが伝わってくる。
戦争がいかに人間の人生を捻じ曲げてしまうか、そういうものも重くズシーンと来る作品だと思います。

|

« W杯アジア3次予選日本xタイ@テレビ観戦 | トップページ | 『転々』 »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。